カラスに追われながらも逃げ切り、九死に一生を得る。

カラスに追いかけられる夢を見ると不吉だといわれていますが、私は今日、夢ではなく、実際に追いかけられてしまいました。朝方、タバコを買いに近所の自動販売機まで歩いていたのですが、ふと見上げると、「カァーカァー」と不気味な鳴き声をあげるカラスが2羽、電線に止まって僕の方をちらちらみていたんです。

それを無視してトコトコを歩いていたのですが、突然、バサバサと後ろから急降下して私の頭上をかすめ、そのまま前方の電線にまた止まりました。何事かとびっくりしたのも束の間、背後から二羽目のカラスが飛んできて、また私の頭をかすめて飛んできたんです。

そのまま前の方の電線でカァカァいいながら、何やら話していたのですが、それを聞いていると何だかからかわれている気がして無性に腹がたってしまいました。

鳥類ごときの分際で、哺乳類である私をからかうなど言語道断!

次に飛んできたら、右サイドから強烈なフックをくらわして息の根を止めてやろうと思っていたんです。それでまた、トコトコ歩いて通り過ぎ、後ろから襲ってくるのをまっていたんです。

で、またバサバサという音がしたんで、振り向いてこぶしを握りしめたんですけど、カラスと目があった瞬間、「あっ!」という感じで急に軌道修正をして旋回して去っていってしまいました。

どうも、クマと一緒でカラスは正面から目を合わせると襲ってこないのかもしれません。
背後からしかおそってこないのかもしれませんが、このあたりがまた姑息で卑怯なところだと感じ、また腹がたってしまったわけです。

ただ、よく考えるとタイミングがずれてクチバシにフックしてしまうと、自分のこぶしにけがをしてしまう可能性があります。また、クチバシで頭をつつかれると、さすがに致命傷となってしまうかもしれません。

一応、目はメガネをかけていましたし、また、着ていたバーカーをこぶしにまきつけてパンチをくらわせれば、亡き者にする自信はあったのです。でも、そうなったらそうなったで、仲間を呼んでこられるとやっかいですし、カラスはしつこいといいますので、今後のことを考えると逃げるが勝ちということでその場を立ち去ることにしました。

そこで猛ダッシュで逃げることにしたんですが、憎たらしいことに、やはりまたおいかけてくるわけです、カラスの分際で。そんなこんなで命からがら逃げてきたんですけど、家についても、やはり腹がたってしょうがないです。

どうも、今の初夏の時期はカラスの繁殖期にあたるようで、おそらく、お父さんカラスとお母さんカラスだったのではないかと思うのですが、これが私のような大人でなく、子供が襲われた場合を考えるととても危険です。

カラスに守るべきヒナがいるように、我々にも子供たちを守る義務があります。そのようなことを考えると、やはり、息の根を止めておくべきだったかなと少し後悔しております。

ただ、カラスの夢は不吉とはいいますが、現実においかけられた場合はそうでもなかったです。今日は持っている株が大幅に値上がりしましたし、仕事も大変捗って、なかなかいい1日を送ることができました。かえって運気が上昇したようにも感じております。