中国GDPの公表値はどこまで信憑性があるのか?

IMFの見通しによれば、中国GDPは2015年の通年で6.8%、2016年で6.3%との予測をしているようです。けれども、この数字に信憑性がどのくらいあるのでしょうか?

最近は東芝の不正会計、VWの排出ガス不正問題など、公表されている数字に信憑性が持てない事例が多くなってきています。欧米や日本でもそうですから、中国はもっと信憑性がないとボクは考えてます。

中国の輸入額が年々減少しており、また、鉄道貨物の輸送量も前年同期で減少している状況ですので、GDPの減退幅はもっと大きいものと考えてます。おそらくは5%台程度が実際のところではないでしょうか。この夏には中国金融市場の乱降下が注目を集めていましたが、まだソフトランディングしたわけではありません。バブルがはじけてしまえば、それは日本にも影響が出てくることになります。

最近は中国人観光客の爆買いが話題となっていますが、中国バブルがはじけ、円高へ進めば、客足が激減することになるのは予測できます。加えて、今年上半期の「チャイナリスク」の影響による倒産件数が43件と前年よりも増加しております。

数か月前の株価の暴落により、中国経済の行方が減退している徴候がではじめてきており、まだうみは出し切っていないものと市場関係者は予測しています。

日経平均チャートを月足で見てみますと、2008年3月のチャートと似ており、おそらく、数か月は株価が回復したあと、来年3月頃までの半年間の間に株価が下落しそうな様相を呈してきました。現状では手が出しにくい状況に入ってきたように感じています。

いずれにしても、中国経済のゆくえが世界経済のゆくえを左右すると考えてもよいでしょう。